ナノインプリントを用いて開発した圧電性強化型マイクロピラー構造を持つセンサーアレイ

Figure 1. フレキシブルセンサーのファブリケーションプロセスと構造図 [1]
(論文[1]のFigure1より引用)

人間とロボットの相互作用と電子スキンの継続的な革命により、優れた機械的柔軟性、高感度、力の分布を検出するための分散ピクセルの可用性など、触覚センサーに対する新しい要件が生まれました。

中国の西安交通大学らの研究チームが、圧電性が強化された垂直に配置されたP(VDF-TrFE)マイクロピラーに基づく高感度の柔軟なセンサーアレイを、動的な触覚センシング用に開発、その成果がAdvanced materials technologiesに寄稿されています。

コアの圧電センシングマイクロピラーは、ナノインプリンティング技術を使用して製造され、一対の交差電極アレイの間に挟まれて、多重化センサーアレイを構築しています。
構造設計とナノインプリンティング手法により、センサーピクセルは均一な出力生成、堅牢な出力安定性、およびスケーラブルな製造能力を発揮するそうで、平面フィルムと比較して圧電マイクロピラーの高い圧縮率と強化された歪みを利用して、微細構造センサーは228.2 mV N-1の強化された感度と、負荷に対する非常に線形な応答を示します。

柔軟なセンサーを信号処理回路と統合することにより、完全な触覚センシングシステムが開発できるとしており、センサーアレイの優れた柔軟性と安定性により、センサーアレイを曲面に取り付け、リアルタイムでデータ取得を行うことができる、としています。

[1] : Chen, X., Shao, J., Tian, H., Li, X., Wang, C., Luo, Y., & Li, S. (2020). Scalable Imprinting of Flexible Multiplexed Sensor Arrays with Distributed Piezoelectricity‐Enhanced Micropillars for Dynamic Tactile Sensing. Advanced Materials Technologies, 2000046.

URL : https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/admt.202000046