オランダのアイントホーフェン工科大学の研究チームが、歩きながら行う会議(ウィーキングミーティング)に関する定性的な調査を行い、その研究成果を2020年度のCHI会議に寄稿しています。
長時間座っていることによる健康への悪影響に対処するために、オフィスワーカーの座りがちな行動を減らすことに関心が高まっています。ウォーキングミーティングは、物理的にアクティブな作業方法を容易にするため、この問題の有望な解決策を提供します。これらのタイプのミーティングをサポートするテクノロジーの将来の開発を知らせるには、ウォーキングミーティングの人々の経験に対する詳細な質的洞察が必要です。インタビュー(N = 16)を実施し、「WorkWalk」を使用して、ウォーキングミーティングの主な要因と障壁を特定したそうです。
インタビューに用いられた 「WorkWalk」は1.8 kmの歩行ルートで、屋外のミーティングポイントが青い点線で示され、部屋予約システムに統合されているそうです。調査結果は、ウォーキングミーティングがどのように経験され、ミーティングのセットアップと社会的ダイナミクスに影響を与えるかについての洞察を提供しています。例えば障壁となる要素としてヒエラルキー(階級)だったり、グループのサイズなどについても言及しています。
ソーシャルディスタンスが提唱されている今の状況では、こういったウォーキングミーティングやアクティブな働き方が好ましく、本研究では、オフィス環境とその空間内の関係を再考するきっかけとなるような、将来のテクノロジーやサービスデザイン要素の開発に関するデザインの推奨事項を提供してくれています。
Follow @aurordesign [1] : Damen, I., Lallemand, C., Brankaert, R., Brombacher, A., van Wesemael, P., & Vos, S. (2020, April). Understanding Walking Meetings: Drivers and Barriers. In Proceedings of the 2020 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (pp. 1-14).URL : https://dl.acm.org/doi/abs/10.1145/3313831.3376141