北京大学の研究チームが開発した2次元に伸ばせる磁性液体金属

本研究で提案している磁性液体金属液滴の概要図、特性図及び画像 [1]
(論文[1]のFigure 1より引用)

北京大学の研究チームが、水平方向と垂直方向の両方に大規模に引き伸ばすことができる磁性液体金属液滴(MLMD)を開発し、その研究成果をACS Applied Materials & Interfacesに寄稿しています。

このMLMDは、液体金属、鉄粒子、電解質を含むマルチマテリアルシステムに基づいて製造されています。このような顕著な伸張能力は、可逆的で長持ちし、何度も繰り返すことができる事を論文中で報告しています。
MLMDの3D伸縮機能に基づいて、3D自由空間のさまざまな方向で電気接続を行うことができ、LEDの点灯も論文中で報告してくれています。
垂直に引き伸ばされたMLMDは、その半分の体が溶液中に、残りの半分が空中にある状態で水平に移動できるそうで、直立歩行両生類の性質に似ているそうです。
すべての動作は、永久磁石によって提供される磁場によって正確に、便利に、非接触で制御できるそうです。

魅力的な特性を備えたこのMLMDは、自由空間での多自由度作動をさらに発展させ、最終的には動的に再構成可能なインテリジェントでバイオミメティックソフトロボットにつながる、液体金属の基本的で有望なプラットフォームを提供すると主張しています。

本論文を紹介している他の多くのメディアではターミネーターという映画を引き合いに紹介しています。

[1] : Hu, L., Wang, H., Wang, X., Liu, X., Guo, J., & Liu, J. (2019). Magnetic Liquid Metals Manipulated in the Three-Dimensional Free Space. ACS applied materials & interfaces11(8), 8685-8692.

URL : https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acsami.8b22699