多くの魚種が数千匹集まって、一見何の努力もせずに調和して泳いでいます。特に大規模の魚群では、単純な群れから集団移動まで、基本的な捕食者の回避などに代表される動的な操作まで、さまざまな印象的な集団行動が見られます。豊富な実験的および理論的研究により、これらの複雑な3次元(3D)の動作は、明示的なコミュニケーションなしに、近くの隣人の視覚的観察から生じる可能性があることが示されています。対照的に、ほとんどの水中ロボット集団は、集中化された水中の明示的な通信に依存しており、その結果、調整の複雑さが制限されているのが現状です。
ハーバード大学の研究チームが、青い光の生成と感知によって媒介される暗黙の通信のみを使用する、魚に触発されたミニチュア水中ロボットの群れを使用した3D集団行動の研究成果をScience Roboticsに寄稿しています。
複雑で動的な3D集合行動(同期、分散/集約、動的な円の形成、検索キャプチャ)は、集中的な介入なしに、隣人の最小限のノイズの多い印象を感知することで実現できることを示します。本論文に示している研究結果は、暗黙の調整の力への洞察を提供し、環境モニタリングやサンゴ礁や沿岸環境での検索などのアプリケーションのために魚群と同等の集合的能力を示す将来の水中ロボットにとって興味深い知見が得られたとしています。
[1] : Berlinger, F., Gauci, M., & Nagpal, R. (2021). Implicit coordination for 3D underwater collective behaviors in a fish-inspired robot swarm. Science Robotics, 6(50).URL : https://robotics.sciencemag.org/content/6/50/eabd8668