HRL Laboratoriesに所属する研究チームが、窒化ガリウム(GaN)相補型金属酸化物半導体(CMOS)電界効果トランジスタ(FET)技術の最初のデモを報告し、その研究成果を2016年度のIEEE Electron Device Lettersに寄稿しています。
昨今GaNエレクトロニクスは進化をしており、電力スイッチングやミリ波、マイクロ波のアプリケーションでも優れた性能を示しています。このパフォーマンスを最大限に活かすためには、プロセスのコスト削減が必要であり、同時にスイッチングと駆動回路を同じチップ状に載せることが寄生インダクタンスを最小限に抑えるためのアプローチだそうです。
本論文では、同じウェーハ上にGaN NチャネルMOSFET(NMOS)とPチャネルMOSFET(PMOS)の両方の構造を作成し、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)で成長させたAlNとSiN誘電体スタック膜は、NMOSとPMOSの両方のゲート酸化物として機能し、電子移動度が300 cm2 / V-sec、正孔移動度 20 cm2 / V-secののNチャネルとPチャネルを生成したそうです。
GaN CMOS技術を使用して、機能的なインバーター集積回路(IC)を製造し、特性評価をして、その結果を論文として発表しています。
URL : https://ieeexplore.ieee.org/document/7373586/authors#authors