中国の国立交通大学らの研究チームが、ヘッドマウントディスプレイ内のレンズに取り付けられたシステムである、スキンストロークディスプレイを開発し、その成果を2020年度のCHI会議にて寄稿しています。
このシステムは、電動エアジェットを使用して、眼のリングに微妙でありながら認識可能な触覚フィードバックを行うそうです。エアジェットハプティックフィードバックの設計指標の設定を行う必要があり、検出しきい値を設定するため、ユーザー調査を実施しています。結果は、触覚が目の周りで異なる感度を持っていることを示しており、乱流の気流が目に吹き込むのを防ぐために標準強度(8 mbar)をしきい値として設定しています。
2番目の研究では、標準的な強度に基づいて、目の周りの強度を同じ感覚に調整するよう参加者に依頼し、8方向に認知負荷を誘発する場合と誘発しない場合の点とストロークの刺激の認識を調査しています。結果、認知負荷なしで82.6%、Stroopテストでシミュレートされた認知負荷で80.6%の精度を達成できるとしています。
最後に、スキンストロークディスプレイをオフスクリーンインジケーター、触覚I / O進行状況ディスプレイ、触覚ディスプレイとして使用したサンプルアプリケーションを示しています。想定されるユースケースも面白い研究事例です。
Follow @aurordesign [1] : Tseng, W. J., Lee, Y. C., Peiris, R. L., & Chan, L. (2020, April). A Skin-Stroke Display on the Eye-Ring Through Head-Mounted Displays. In Proceedings of the 2020 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (pp. 1-13).URL : https://dl.acm.org/doi/abs/10.1145/3313831.3376700