ソフトエレクトロニクスは、柔軟で伸縮性があり、身体とともに動くように設計された新しい種類の電子デバイスです。 現在ソフトエレクトロニクスを利用した新しい種類のデバイスを服につけ、新しいインタラクションを生み出したり、実際に製品になっている事例もあります。
Harvard’s Wyss InstituteとHarvard John A.Paulson School of Engineering and Applied Sciences(通称SEAS)のチームは、ハードおよびソフト電子要素を耐久性のある伸縮可能なセンサーに統合し、ソフトエレクトロニクスの迅速な設計と製造を可能にする新しい3D印刷プラットフォームを開発し、その論文がAdvances Materialsに掲載されました。
今回研究チームが提案しているデバイスは、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー上に、伸縮性のある導電性インクを最初に印刷することで実現します。 印刷されたインクが引き伸ばされると、その電気抵抗が増加します。 次に、表面実装された電気部品は、正確な場所にデジタルでマウントされます。
ソフトマトリックスと導電性電極は3Dプリントされているため、研究者は電子部品の配置場所を完全に制御できます。 印刷されたウェアラブルセンサーと統合された電子デバイスは、伸縮性のあるテキスタイルに取り付けられています。論文中には指輪のようなウェアラブルデバイスや、靴底、肘に当てるテキスタイルの例も示されています。
研究チームは、今回開発したプラットフォームが、カスタマイズされたウェアラブル電子デバイスの設計と積層製造を迅速に加速する、と主張しています。
[1] : Valentine, A. D., Busbee, T. A., Boley, J. W., Raney, J. R., Chortos, A., Kotikian, A., … & Lewis, J. A. (2017). Hybrid 3D printing of soft electronics. advanced Materials, 29(40), 1703817.URL : https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/adma.201703817