タッチ入力は、容量センシングを使用して主に検出されますが、距離の増加に伴う強度の指数関数的な低下により、ソフトウェアはタッチ有無の検出は可能ですが、実際の接触領域はわからないのが現状です。
ETH Zurichの研究チームが、ユーザーの指と表面との接触領域を単一の静電容量画像からニューラルネットワークを用いて正確に推測する新しい方法であるCapContactを開発、その成果をCHI2021に寄稿し、Best paper Awardに選定されています。
畳み込みニューラル ネットワークを利用し、入力として 16 ビットの容量性画像からタッチ領域画像を生成し、これにより、既存の方法では区別できないようなタッチを区別することもできるそうです。
論文では、10 人の参加者からのデータで教師データを生成し、教師あり学習を使用して、この方法をトレーニングして評価したそうです。実際の結果では、CapContact は、ベースラインの 570 件中 43 件 (8%) と比較して、570 件中 494 件 (87%) で近接したタッチコンタクトをうまく分離したと報告しています。
[1] : Streli, P., & Holz, C. (2021, May). CapContact: Reconstructing High-Resolution Contact Areas on Capacitive Sensors. In Proceedings of the 2021 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (pp. 1-14).URL : https://siplab.org/projects/CapContact