MITの教授Stefanie Muellerのチームが、ColorModというフォトクロミックインクを使用した物体の外観の色を変える手法を開発したことを発表しました。
フォトクロミック材料とは、特定の波長の光にさらされると、外観を透明から着色に切り替えることができます。その材料が光源の特定波長に反応して着色する、という単純な原理に基づいています。
オブジェクトが光源から削除されても、色はアクティブのままです。このプロセスは完全に可逆であるため、ユーザーは色を自由に変更できます。
本研究の新規性の部分は、マルチカラーの変更(赤から黄色など)に拡張する方法を提案しているところです。
本研究の大きな貢献は、製造後でも外観のマルチカラー変更を可能にすること、同時にアクティブの期間が非常に長いことだと考えます。本論文中にも記載がありますが、室内の一般的な光源化であれば90日程度は持つそうです。
ただ、太陽光のように強い波長の光を浴びると脱色が早くなりそうなので、外に持ち出すとどうなるか、など知りたいことは多いですが、こういったカスタム印刷可能なインクの材料や印刷プロセスの研究が進めば、いずれは、外出中にユーザーがオブジェクトの色を変更できるようになるかもしれません。
URL : https://dl.acm.org/citation.cfm?id=3173787