デバイスの位置と通信を行える拡張されたLEDライト:InfoLED

InfoLED: Augmenting LED Indicator Lights for Device Positioning and Communication [1]

拡張現実(AR)は、周囲の環境と相互作用し理解する能力を拡張する可能性を秘めています。
ただし、現在のARデバイスは、一般的な非対話型オブジェクトと変わらない電子機器を扱うため、ARの機能が大幅に制限されます。

今本論文で提案しているInfoLEDは、インジケータライトに基づいたポジショニングおよび通信システムであり、視覚的なデザインを変更することなく、位置、デバイスID、およびステータス情報をARクライアントに送信できるようにしたそうです。
高周波輝度のちらつきに対する人間の無感覚性を活用することにより、InfoLEDはインジケーターライトとしての元の機能を妨げることなく、その情報をすべて送信します。
InfoLEDは、誤動作するデバイスの診断、アプライアンスの制御、およびマルチアプライアンス構成の3つのカテゴリのアプリケーションで使用されることを想定しており、システムのパフォーマンス、パターンの人間の可読性を測定する3つのユーザー調査を実施しています。

結果、このシステムが、ユーザーのタスク完了時間を短縮し、ユーザーの身体的要求とフラストレーションを軽減できることを発見したそうです。また、2Dバーコードと比較して外観と全体的なパフォーマンスが向上しています。

本論文に書かれてあるようなアプリケーションやシステムが多く開発されることで、将来のスマートアプライアンスとのやり取りが容易になり、将来の拡張現実アプリケーションがさらに魅力的になりそうです。

最後になりましたが、本論文は2019年度UIST会議にて報告されたものです。

[1] : Yang, J. J., & Landay, J. A. (2019, October). InfoLED: Augmenting LED Indicator Lights for Device Positioning and Communication. In Proceedings of the 32nd Annual ACM Symposium on User Interface Software and Technology (pp. 175-187). ACM.

URL : https://dl.acm.org/citation.cfm?doid=3332165.3347954