ニュージーランドのオークランド工科大学のAR Human Labの研究チームが、肌に剪断力を加えることにより、自然なタッチ感覚の再現できるウェアラブルデバイスを開発し、その研究成果を2020年度のCHI会議にて報告しています。
軽量で伸縮性のある3cm程度の石膏をマトリックス上で皮膚に配置し、個々に形状記憶合金(SMA)ワイヤーの線を埋め込んで、剪断力を生成したそうです。デザインは、さまざまなサイズ、間隔、および前腕のプラスターのアタッチメントの知覚可能性を調査する一連の研究によって開発されたそうです。このデバイスによって、たとえば手首をつかんだり、腕を撫でたりするような感覚を可能にするとしています。
ユーザー評価では、再現されたタッチ感覚を実際のタッチとかなり似ていると評価されたそうで、視覚的な表現がなくても、ユーザーは全体を94.75%の精度で正しく区別できた結果を得られています。
前腕で再現されたタッチセンセーションを体験することでARとVRがどのように強化されるかを示す2つの使用例を示しています。
Follow @aurordesign [1] : Muthukumarana, S., Elvitigala, D. S., Forero Cortes, J. P., Matthies, D. J., & Nanayakkara, S. (2020, April). Touch me Gently: Recreating the Perception of Touch using a Shape-Memory Alloy Matrix. In Proceedings of the 2020 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (pp. 1-12).URL : https://dl.acm.org/doi/abs/10.1145/3313831.3376491