音響操作によって空中浮遊物のリアルタイム制御を可能にした新しい構造体

LeviProps: Animating Levitated Optimized Fabric Structures using Holographic Acoustic Tweezers [1]

サセックス大学の研究チームが、インタラクティブな空中体験を作成するための構造であるLeviPropsを、2019年度に実施されたUIST会議にて提案しています。音響的に透明な生地と、浮揚アンカーとして機能する取り付けられたビーズで構成された組み合わせにより、従来の音響操作技術で可能なものよりも大きく多様な浮揚構造物のリアルタイム6自由度制御が可能になるそうです。

アプローチのポイントとしては軽量ファブリックに取り付けられた複数のビーズに依存しており、ビーズは多点浮揚法を使用して捕捉され、布地を操作するためのアンカーとして使用される点だそうです。
また、インタラクティブな要素として、投影面として使用できます。ある意味ディスプレイのような使用も可能です。

LeviPropsの作成をサポートするオーサリングツールを開発しており、アンカーの最適な位置を計算するためにプロップの輪郭とユーザーの制約を考慮し、安定性と最大サイズを増やすそうです。また、このツールは、簡単な手順に従って製造できる最終的なLeviPropデザインを生成してくれるそうです。

動画中でもアプリケーション事例は多く出ていますが、インタラクティブなストーリーテリング、ゲーム、空中ディスプレイなど、デザイナーやコンテンツクリエイターの新しい表現の場になるかもしれません。

[1] : Morales, R., Marzo, A., Subramanian, S., & Martinez, D. (2019, October). LeviProps: animating levitated optimized fabric structures using holographic acoustic tweezers. In Proceedings of the 32nd Annual ACM Symposium on User Interface Software and Technology (pp. 651-661). ACM.

URL : https://dl.acm.org/citation.cfm?doid=3332165.3347882