中国の電子科技大学らが開発した使い捨ての光流体レーザー免疫センサー

Figure 1. 実験サンプルの構造概要図と免疫測定法の原理 [1]
(論文[1]のFigure 2より引用)

使い捨てバイオセンサーは、相互汚染がなく、使いやすいという固有のメリットがあるため、病気の診断において非常に重要です。光流体レーザー(OFL)センサーは、高感度バイオセンサーの新しいカテゴリーです。しかし、使い捨て可能にするために、コスト効率よく大量生産することが課題として挙げられています。

中国の電子科技大学らの研究チームが、薄壁中空光ファイバー(HOF)に基づく使い捨ての光流体レーザー免疫センサーを開発し、その研究成果をLab on a chipに寄稿しています。
ファイバードロータワーを使用して、ドロー速度やガス流量などの製造パラメーターを調査し、HOFジオメトリを正確に制御します。これにより、同一のレーザーマイクロリング共振器をファイバーに沿って分散できます。使い捨てOFL免疫センサーは、洗浄不要の免疫測定によりHOFのタンパク質濃度を検出します。使い捨てセンサーによって、各濃度の80テストの統計的特性を取得することが可能になり、不確実性が大幅に減少する、と報告しています。 3.3%の低い変動係数(CV)は、使い捨てHOF-OFLセンサーの高い再現性を裏付けており、対数OFL強度の正規分布の平均が検知出力として機能することを立証しています。

これらの使い捨て免疫センサーは、低コスト、高再現性、高速アッセイ、およびサンプルと試薬の少量消費という利点を備えています。この研究は、多機能微細構造光ファイバの大量生産を通じて、使い捨てオプトフルイディクスを刺激すると信じている、と主張しています。

[1] : Yang, X., Luo, Y., Liu, Y., Gong, C., Wang, Y., Rao, Y. J., … & Gong, Y. (2020). Mass production of thin-walled hollow optical fibers enables disposable optofluidic laser immunosensors. Lab on a Chip.

URL : https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2020/lc/c9lc01216h#!divAbstract