初心者が独自のオリジナルのぬいぐるみを設計できるインタラクティブなシステム

Plushie [1]

本論文は、2007年度に開催されたACM Special Interest Group on Computer GRAPHics(通称SIGGRAPH)に寄稿されたものです。

コンピュータは、建築や自動車などの設計に関しては、非常に強力なツールです。現在身の回りに溢れているモノについては、大半がコンピュータによって仮想モデルが生成され、シュミレーションを実行して、検証を行なった上で、実際のモノの製造・生産を行なっています。

本論文では、専門家ではないユーザーが、独自のオリジナルのぬいぐるみを設計できるインタラクティブなシステム、Plushieを紹介しています。プロではないユーザーが2Dパターンを適切に設計することは困難であり、同時に最終的な縫製結果は元の3Dモデルとは大きく異なる場合があります。
本論文で提案しているアプローチでは、適切な2Dパターンを構築し、3Dモデリング中にオンザフライ(ソースデータをリアルタイムにCDイメージに変換しながら書き込む方式)で単純な物理シミュレーションを適用することにより、この不一致を回避しています。
画面上のモデルは常に最終的な縫製結果の適切な近似値であり、設計プロセスがより効率的になるそうで、 3Dモデリングにはスケッチインターフェイスを使用し、豪華なおもちゃのデザインに合わせたさまざまな編集操作も提供しています。

本論文の期待値としては、比較的シンプルなアルゴリズムがユーザーに高速で満足のいく結果を提供できることを示すことであり、そのことをプロではないユーザーがぬいぐるみを使ってぬいぐるみや風船を簡単に設計できることを実証しています。

[1] : Mori, Y., & Igarashi, T. (2007). Plushie: an interactive design system for plush toys. ACM Transactions on Graphics (TOG)26(3), 45.

URL : https://dl.acm.org/citation.cfm?doid=1275808.1276433