Scrappy : 3Dプリントされたオブジェクトの充填部分をScrapに置き換えてリフィルを節約

Scrappy: Using Scrap Material as Infill To Make Fabrication More Sustainable [1]

材料を層ごとに堆積することによってオブジェクトを作成する消費者向け3Dプリンターでは、印刷されたオブジェクトの内部に材料が堆積されています。これらの内部構造は、後続の印刷ラインのためのベースとなります。この充填材は、印刷プロセスの信頼性を高めるとともに、機械的強度を提供しています。ただし、この内部充填によって、印刷材料が消費され、印刷の完了にかかる時間が長くなります。

ウォータールー大学らの研究チームが、Fusion 360のアドインとして、3D印刷用のオブジェクトをモデリングするための既存のワークフローに統合されるScrappyと呼ばれるソフトウェアツールを開発、その成果を2021年度のCHI会議に寄稿しています。Scrappyは、インフィルを置き換えることができるオブジェクトを推奨することにより、ユーザーがインフィル材料の量を減らすのをサポートしています。 推奨されるスクラップが交差することなくモデル内に収まり、製造プロセス中にモデルに挿入できることを確認します。

Scrappyは印刷プロセスを一時停止して、ユーザーが適切なタイミングでスクラップを挿入できるようにします。スクラップは、印刷するための土台と機械的強度を提供することにより、交換するインフィルとほとんど同じように機能します。スクラップを挿入した後、通常どおり印刷が続行されます。当社のシステムを使用してスクラップオブジェクトを1つだけ挿入すると、印刷時間と材料を最大50%節約できるとしています。

[1] : Wall, L. W., Jacobson, A., Vogel, D., & Schneider, O. (2021, May). Scrappy: Using Scrap Material as Infill to Make Fabrication More Sustainable. In Proceedings of the 2021 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (pp. 1-12).

URL : https://dl.acm.org/doi/10.1145/3411764.3445187