ペルソナは、事業開発や設計におけるユーザーのターゲティング手法として、どういう使用方法をするか、を事前に想定するための強力なツールです。
現在はマーケティングの分野で非常に多く使用され、どういうユーザーが自社のサービスを使用するか、といった事業開発や事業推進の場面でも非常に多く見かけます。
この論文では、パーキンソン病、認知症、または失語症の人との共作ペルソナを使用して調査した3つの研究を報告しています。共同設計におけるセッションでの観測データを収集、分析したところ、調査結果では、共同作成されたペルソナが、多様なニーズを持つユーザーを奨励することを明らかにした、と報告しています。このペルソナを作るという共同設計プロセス内での共感、共感が促進され、記憶に残る結果も得られているようです。
論文中にもあるように、視覚的な小道具を通してコミュニケーションを簡単にし、デザインをより効果的に批判できる方法なども発見するなど、多様なユーザーグループを設計プロセスに関与させることが、ユーザー体験を更に拡張する可能性をもたらすと報告しています。
また、本論文は2019年度のCHI会議で報告されています。
[1] : Neate, T., Bourazeri, A., Roper, A., Stumpf, S., & Wilson, S. (2019, April). Co-Created Personas: Engaging and Empowering Users with Diverse Needs Within the Design Process. In Proceedings of the 2019 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (p. 650). ACM.URL : https://dl.acm.org/citation.cfm?id=3300880