EPFLの研究チームが、導電性液体でも確実に動作するDEAベースのバイオミメティックスイミングロボットを作成する方法を発表し、その研究成果を2016年度のIEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS)会議に寄稿しています。
ソフトアクチュエータ技術である誘電性エラストマーアクチュエータ(DEA)は、生体模倣水中ロボットに大きな期待を寄せています。海中における使用アプリケーションは、軍事用から探索用、水中パイプラインなどの点検やエンターテインメントなど、幅広い用途が想定されており、水中ドローンなどの開発も盛んです。
ただし、ロボットを駆動する電源、つまりDEAを駆動するために必要な高電圧は、水中での使用が困難です。
本論文では、導電性液体でも確実に動作するDEAベースのバイオミメティックスイミングロボットを作成する方法を示しています。
シリコーン層を積層することにより、作動性能を低下させることなく、高電圧DEA電極の絶縁を確保します。
また、魚とクラゲを製作し、水中でテストをしています。魚ロボットの長さは120mm、質量は3.8g、クラゲロボットの直径は61mmで、質量は2.6gで、周期的な3 kVの駆動電圧で測定された水泳速度は、魚ロボットでは約8mm/s、クラゲロボットでは約1.5 mm/sだったと報告しています。
実際海中や水中で使用する場合は、波の速度が早く、さらに推力を増強する必要がありますが、こういった研究が進むことが望まれます。
Follow @aurordesign [1] : Shintake, J., Shea, H., & Floreano, D. (2016, October). Biomimetic underwater robots based on dielectric elastomer actuators. In 2016 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS) (pp. 4957-4962). Ieee.URL : https://ieeexplore.ieee.org/document/7759728