体温など熱から電気エネルギーを取り出す手法はウェアラブルやIoTといった領域で注目されています。今回紹介する技術は、伸縮可能なファブリックタイプの熱発電手法です。
Donghua UniversityらのチームによってNature Communicationsに掲載された本研究は特殊な機能を持った領域を作り、それを編み方によって構造化することで実現しています。
提案手法は図1のようにカーボンナノチューブのファイバーにPEDOT/PSSとoleamineで部分的にP型とN型の部分を作っています。ファイバーはアクリルのファイバーでコーティングしています。
このファイバーはP,Nの領域を計算した価値で付与し織り込むことで図1fのように決まった周期構造を作ることができます。この構造を作ることで熱によって励起されたキャリアを外部に電気エネルギーとして取り出しています。
論文中では様々な編み方とそれぞれの発電と特性を調べています。今回は編み方を工夫した結果、44Kの温度差で70mW/m2の発電量と80%の伸縮性を確保したサンプルを形成できたそうです。
論文中では過去に提案された手法との比較なども掲載されており、本手法の特性の高さ、安定性、そして伸縮性などの優位性が語られています。
参考URL
・https://www.nature.com/search?q=stretchable&order=date_desc
参考文献
[1] Sun, T., Zhou, B., Zheng, Q., Wang, L., Jiang, W., & Snyder, G. J. (n.d.). from woven thermoelectric fi bers. Nature Communications, (2020). https://doi.org/10.1038/s41467-020-14399-6 Follow @aurordesign