ドローンを活用した第3者視点がパイロットの状況認識力を向上

Third-Person Piloting: Increasing Situational Awareness using a Spatially Coupled Second Drone [1]

昨今のドローンに関する技術進歩は凄まじく、軍事をはじめ、配送などの領域、ユーザーが今まで撮れなかった視点での写真撮影など、非常に幅広い領域で実用性が検討されています。

本論文では、2台同時に空中にドローンを浮かべ、空中にある2台目のドローンからインタラクティブな3人称視点を提供することで状況認識を高める、新しいドローンインターフェイスであるThird-Person Pilotingを提案しています。
パイロットは、操作可能なミニチュアドローンを備えたコントローラーを使用します。アルゴリズム上、パイロットの目の位置と小型ドローンの関係を把握し​​、空の2つの実際のドローン間で同じ空間関係が維持されるようにするそうです。
これにより、パイロットは、従来のコントローラーを使用した標準的なプライマリドローン制御を維持しながら、ミニチュアドローンの向きを変えることにより、さまざまな第三者の視点を得ることができると報告しています。

論文内では、プログラム可能なドローンを使用して作業プロトタイプを設計および実装し、いくつかの代表的な操作シナリオを提案しています。
ユーザーのフィードバックを収集して、フィードバックを得た結果、インタラクティブな3人称視点が、状況認識を高め、彼らの主要なドローン操作をサポートし、パイロットパフォーマンスを向上させるのに十分な可能性を提供することを示唆したと報告しています。

今後は、より実用的なタスクを伴う定量的なユーザー調査、第三者の視点での視覚化技術によるシステムの改善、衝突回避システムとの組み合わせを検討するそうです。

[1] : Temma, R., Takashima, K., Fujita, K., Sueda, K., & Kitamura, Y. (2019, October). Third-Person Piloting: Increasing Situational Awareness using a Spatially Coupled Second Drone. In Proceedings of the 32nd Annual ACM Symposium on User Interface Software and Technology (pp. 507-519). ACM.

URL : https://dl.acm.org/citation.cfm?doid=3332165.3347953