糸がインターフェースに変えられる「RESi」とは

RESi: A Highly Flexible, Pressure-Sensitive, Imperceptible Textile Interface

Media Interaction Labが開発し、UIST(ACM User Interface Software and Technology Symposium)の2018年度でも発表された新しいテキスタイルのセンシングインターフェースを紹介します。

この論文では、導電性の糸が圧力によって抵抗変動するという原理を使った、新しいセンシングアプローチであるRESi(抵抗性tExtileセンサーインターフェイス)を紹介しています。
この技術のコア部分は、導電性と抵抗特性を備えた新しく設計された糸であり、糸が圧力センサーとしてどのように使用できるかを示すため、様々な実験を論文中では実施しています。
さらに、ラピッドプロトタイピングを可能にするため、汎用性を示すために、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)を開示しており、手縫い、ミシン縫い、織りなど、さまざまな繊維製造技術で作成したアプリケーションを紹介しています。

課題は、論文中にも上げられていますが、特に温度変化による抵抗変動や、洗濯による耐性など、糸が日常に晒されるストレス部分を中心に今後は検証していくようです。この辺りの技術開発が可能になれば、日常のオブジェクト、絨毯やソファといった、我々の身の回りにあるものが、インターフェースに変わり、ますます生活のエクスペリエンスが変化していくかもしれません。

[1] Parzer, P., Perteneder, F., Probst, K., Rendl, C., Leong, J., Schuetz, S., … & Haller, M. (2018, October). RESi: A Highly Flexible, Pressure-Sensitive, Imperceptible Textile Interface Based on Resistive Yarns. In The 31st Annual ACM Symposium on User Interface Software and Technology (pp. 745-756). ACM.

URL : https://doi.org/10.1145/3242587.3242664