TENGを用いた自己給電フレキシブルマイクロシステム

Figure 1. 「オールインワン」のセルフパワーマイクロシステム図
(文献[1]のFigure 7より引用)

ウェアラブル電子機器は、小型化とスマート機能の統合の傾向、および柔軟性、伸縮性、順応性などの魅力的な固有の物理的特性により、過去10年間で華々しい繁栄をしました。
ウェアラブルエレクトロニクスは、情報収集用のデバイス、またはデータ交換用のモバイル端末として、現代社会で重要な役割を果たしますが、さらに幅広いアプリケーションでは、従来の堅く持続不可能な電源の制限を克服することが本質的に必要です。
ウェアラブル電子機器の開発の魅力的な将来のビジョンは、センサー、アクチュエーター、集積回路、電源を含む、ディスクリート部​​品を統合して、自己給電の柔軟なマイクロシステムを実現することです。(図1はマイクロシステムの統合概念図)

技術的背景と解決すべき課題が新しい摩擦電気ナノ発電機(TENG)が強力で有望なアプローチでと言われています。
本レビュー論文ではTENGに関する概要から手法を簡単に紹介した後に、進歩の過程や、今までの歴史も踏まえて紹介してくれています。

接触帯電と静電誘導の組み合わせに基づいて周囲環境から機械的エネルギーを除去するTENGは、さまざまなアプリケーションの堅牢な電源であることが実証されており、セルフパワードシステムの新しい概念は、TENGによって生成された電気を利用して、システムの他の機能部分に直接電力を供給します。TENGの技術を導入することにより、「オールインワン」セルフパワードフレキシブルマイクロシステムの実現可能性を検討し、動作原理、高度な材料、TENGベースのアクティブセンサー、TENGパワードアクチュエータ、統合されたマイクロシステムの可能性について記載しています。

[1] : Zhang, X. S., Han, M., Kim, B., Bao, J. F., Brugger, J., & Zhang, H. (2018). All-in-one self-powered flexible microsystems based on triboelectric nanogenerators. Nano Energy47, 410-426.

URL : https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S2211285518301149#!