HPIが発表したメタマテリアルを材料ではなく機械として捉えるアプローチ

Metamaterial Mechanisms

本研究は、ドイツの情報技術研究所であるHasso Plattner Institute(略してHPI)が発表し、2016年度のUIST(ACM Symposium on User Interface Software and Technology)会議のHonorable Mention Awardsにも選ばれています。

動画にあるような3Dセルグリッドのオブジェクトは、メタマテリアルとも呼ばれます。メタマテリアルは、材料として理解されていましたが、この研究では機械と考えた所がこの研究のポイントだそうです。
ユーザーがメタマテリアルを効率的に作成できるようにするために、専用の3Dエディターを実装することで、せん断セルを含むさまざまな種類のセルを配置できるため、オブジェクトに機械的な機能を追加できるとのことです。同時に、ユーザーが編集中にデザインを検証できるように、オブジェクトが応答してどのように変形するかをシミュレートできると報告しています。

3Dプリンティング技術を使い、複雑な内部構造を持った構造物を作ることが可能になっている背景もあり、特殊な物理特性を示すメタマテリアルを作成するための手法やシュミレーションを検討する研究が増えてくるかもしれません。

[1] : Ion, A., Frohnhofen, J., Wall, L., Kovacs, R., Alistar, M., Lindsay, J., … & Baudisch, P. (2016, October). Metamaterial mechanisms. In Proceedings of the 29th Annual Symposium on User Interface Software and Technology (pp. 529-539). ACM.

URL : https://dl.acm.org/citation.cfm?id=2984511.2984540