MIT CSAILらの研究チームが、3Dプリントプロセスの積層パターンを利用して、オブジェクトを識別する方法であるG-IDを開発、その成果を2020年度のCHI会議にて報告しています。
この手法における重要なアイデアは、モデルのジオメトリを変更しないが、スライスパラメータを変化させることにより、3Dモデル内に異なるラベル付けを行える点だそうです。3Dプリンタは基本的には下から積み上げていくため、構造体中において、どの順番で積み重ねていくかを3Dモデルから計算し、そのパラメータを調整する事で、画像解析で識別可能にしています。結果、G-IDはオブジェクトに何も追加しないことがメリットになります。
また、層のパターンを表面構造と内部構造の2種類に区分けしてレイアウト出来ることもメリットとして挙げられ、多様な構造を生成できる上に、オブジェクトの識別が可能になるそうです。
実際動画中でも、誰のマグカップか、誰のゲームキャラクターなのかを判別することを可能にしています。
URL : https://dl.acm.org/doi/abs/10.1145/3313831.3376202