目の近くを取り巻く環境が大きく変わってきています。
ヘッドマウントディスプレイ(Oculus RiftやHTC VIVE、PlayStation VRなど)は、消費者に魅力的なバーチャルリアリティ(VR)エクスペリエンスを提供し始めるのに十分な解像度、追跡パフォーマンス、およびレイテンシを実証しました。
同じ年に、Microsoftが提供したHoloLensは自己完結型拡張現実(AR)デバイスでこれらの同じ特性を初めて実証しました。ただし、FOVなど満足な特性が得られておらず、まだ発展途上のデバイスです。
Microsoft Researchの研究チームが、位相のみのホログラフィック投影に基づく仮想現実および拡張現実のための眼鏡型ディスプレイを開発し、その研究成果をACM Transactions on Graphics vol.36の誌面にて発表しています。
フレネルホログラフィの原理と、追加のハードウェア、位相補正係数、空間光変調器エンコーディングを備えた二重位相振幅エンコーディングに基づいて構築されており、フルカラー、高コントラスト、低ノイズのホログラムを高解像度およびピクセルごとの焦点制御で実現するそうです。
標準のグラフィックパイプラインと統合し、リアルタイム(90 Hz以上)の計算を直接またはアイトラッキング近似により可能にする、すべてのホログラフィック計算のGPU加速実装を提供します。統一された焦点、収差補正、および視力補正モデルは、ユーザーキャリブレーションプロセスとともに、光源と網膜の間の光学的欠陥を考慮する、と主張しています。
近視・遠視・乱視などの視力矯正を必要とする人でも、こういった最先端のデバイスを使うことでホログラムを見ることができる世界が実現できれば、日常生活が大きく変わるかもしれません。
Follow @aurordesign [1] : Maimone, A., Georgiou, A., & Kollin, J. S. (2017). Holographic near-eye displays for virtual and augmented reality. ACM Transactions on Graphics (TOG), 36(4), 85.