RadarNet: 小型レーダーセンサーの活用した効率的なジェスチャー認識技術

RadarNet: Efficient Gesture Recognition Technique Utilizing a Miniaturized Radar Sensor [1]

ジェスチャーは、タッチスクリーンなどの従来の入力が使用できない場合の入力手法として有望な候補ですが、これまでの多くの研究では、イメージセンサーを用いたジェスチャー認識に焦点が当てられてきました。
しかし、カメラはコストが高く、バッテリー消費量も多く、プライバシーの問題もあるため、常時使用するソリューションとしては難しいとされています。

Google ATAPのチームは、60GHzの小型レーダーセンサーを用いた効率的なジェスチャー認識技術を2021年度のCHI会議にその成果を寄稿、Best paperに選ばれています。この技術は,携帯電話に内蔵されたレーダーチップ(6.5×5.0mm)を用いて,4方向のスワイプを認識するものだそうです。
バッテリー駆動で計算量に制約のあるプロセッサでも十分に効率的な、畳み込みニューラルネットワークモデルを開発しており、このモデルは、レーダーを用いた既存のジェスチャー認識技術と比較して、モデルサイズと推論時間が1/5000以下に抑えられていると報告しています。

558,000個のジェスチャーサンプルと3,920個のジェスチャーサンプルからなる大規模データセットを用いた評価では 558,000個のジェスチャーサンプルと3,920,000個のネガティブサンプルからなる大規模なデータセットを用いた評価により、アルゴリズムの効率性、ロバスト性、そして展開の可能性が得られたと報告しています。

[1] : Hayashi, E., Lien, J., Gillian, N., Giusti, L., Weber, D., Yamanaka, J., … & Poupyrev, I. (2021, May). RadarNet: Efficient Gesture Recognition Technique Utilizing a Miniature Radar Sensor. In Proceedings of the 2021 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (pp. 1-14).

URL : https://dl.acm.org/doi/10.1145/3411764.3445367