本論文はUIST 2018年度で報告されたものです。
パリ科学大学の研究チームが提唱しているShapeMeは、新しい統合システムです。
ユーザーがさまざまなオブジェクト形状に対応できるように、カスタマイズされた埋め込み可能なセンサーを生成できるソフトウェアツールキットが含まれており、ベースとなる素材を自由にカットできる優れものです。
デザイナーが物理的なプロトタイプに取り組んでいるとき、ツールキットはアーティストの物理的な変更をその場で検証できることがメリットだそうです。
重要なコスト面に関しても配慮しており、安価で、製造が簡単なインクジェット印刷技術を使用して、組み込みセンサーを作成しており、線形予測モデルの作成に成功しています。原理は論文を読むとわかりますが、テストパターンと作成パターンを比較すれば一目瞭然で、電気的、物理的にも非常に理にかなったものと想像されます。
建築モデルなどのマルチオブジェクト構造のモデリングや、上下に積み重ねられた複数のレイヤーで構成される3Dモデルのアプリケーションシナリオを示しており、個人的には非常に面白い研究だと思います。彼らの提唱する方法はデジタルモデリングと物理モデリングを統合するための新しい手法を実証し、形状認識マテリアルを作成するための新規な手法になりそうです。
[1] : Wessely, M., Tsandilas, T., & Mackay, W. E. (2018, October). Shape-Aware Material: Interactive Fabrication with ShapeMe. In The 31st Annual ACM Symposium on User Interface Software and Technology (pp. 127-139). ACM.URL : https://dl.acm.org/citation.cfm?id=3242619