Disneyがディスプレイ上で触覚を感じるアルゴリズムを提案

Tactile Rendering of 3D Features on Touch Surfaces

本論文はDisney ResearchよりPublishされ、UIST 2013でも報告があった論文です。

このプロジェクトでは、触覚レンダリングアルゴリズムを開発および適用して、タッチスクリーンサーフェス上の豊富な3D幾何学的特徴(バンプ、リッジ、エッジ、突起、テクスチャなど)をシミュレートします。
この技術の前提となっているのは、指が物体の上を滑ると、皮膚の摩擦に敏感な感覚器によって微小な表面の変化が感知されるというものです。したがって、指先とタッチ面の間の摩擦力を調整すると、表面の変化の錯覚が生じます。仮想バンプの局所的な勾配が横方向の摩擦力にマッピングされると、3D「バンプ」の知覚が作成され、ディスプレイに何気なく写っている2次元の物体に凹凸を感じる新しいハプティックの技術を提案しています。

動画でも非常にわかりやすいのですが、どの程度の定量感を持って物体の表面状態を知覚できるかは不明です。論文や動画では、写真や3Dモデルを含むさまざまな視覚コンテンツ上で、触覚を作成できることを実証していますが、実際に実装して、どの程度の感覚になるかは確かめてみたいところです。
同時にロケーション事業を展開しているDisneyならではの着眼点で、体験の幅を広げられる触覚の重要な役割に着目していると言えます。そういった意味でもこの技術の応用範囲は広そうです。

Kim, S. C., Israr, A., & Poupyrev, I. (2013, October). Tactile rendering of 3D features on touch surfaces. In Proceedings of the 26th annual ACM symposium on User interface software and technology (pp. 531-538). ACM.

URL : https://dl.acm.org/citation.cfm?id=2502020