ワシントン大学およびFacebook Reality Labの研究チームが、ウェアラブルおよびハンドヘルドデバイスに表現力のある触覚フィードバックを提供するコンパクトなブロードバンドリニアアクチュエーターChasmを開発し、その成果を2020年度のCHI会議にて報告しています。
ギアヘッドが組み込まれた通常のモーターベースのハプティックデバイスとは異なり、Chasmはモーターシャフトに連結された小型の親ねじを利用しているため、追加のトランスミッションなしでモーターの高速回転を直線運動に直接変換できるそうです。
このシンプルさにより、Chasmは低周波の皮膚ストレッチと高周波の振動を同時にかつ独立してレンダリングできます。
論文内では
・アクチュエータアセンブリの設計を提示し、その電気機械的および知覚的性能を検証
・使用例を探り、デバイスプロトタイプにChasmを埋め込むための設計ソリューションを提示
・VRでの実施形態、歩行の手がかりを誘発するヘッドギアバンドと動的な手動操作を強化するハンドヘルドポインターでのChasmによる調査
を報告しており、仮想および拡張設定でのユーザーインタラクションとエクスペリエンスの強化において、Chasmが適用できる範囲が広いことについて主張しています。
URL : https://dl.acm.org/doi/pdf/10.1145/3313831.3376512