上の動画の色は構造性発色と行って、ミクロな周期構造により光が干渉されることで形成されます
このような機械的な変形により外観の変わる材料は機能性の筐体、画像認識によるセンサマーカーなど様々な領域で応用が期待されています。
今回South China Normal Universityの研究グループは、変形により色が変わるだけでなく、特定のパターンが表出する透かしのような機能を備えたユニークな素材を発表しました。
この素材は、poly(dimethylsiloxane)(PDMS)の上にcholesteric liquid crystal elastomer (CLCE)を重ねたバイレイヤーの構造をしております。PDMSの部位が機械的な特性をCLCEの部位が応力発色の特性にそれぞれ対応しています。
。この材料はCLCEをフォトマスクを用いて、異なる温度で光架橋することで構成されています。架橋温度を変えることで、液晶主鎖のオリゴマーの構造が変わります。これにより、応力変形時の発色パターンが異なる形で現れます。
また論文中では伸縮だけではなく曲げと行ったモードに対しても特定のカラーパターンが表出されることを確認しています。
露光のパターンを工夫することで、変形により様々なパターンを表出されることができます。
上のFig.2のように露光したフィルムは延伸時のみ警告を示すようにパターニングされています。
電気を使わずに、変形により様々な意匠を表出させられる材料が登場することで、マーカーとしてだけではなく、QRコードなど様々な情報を埋め込むことが可能になります。どんなアプリケーションが提案されていくか楽しみにですね。
URL:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/admi.201901878
[1]Zhang, P., Shi, X., Schenning, A. P. H. J., Zhou, G., & Haan, L. T. De. (2019). A Patterned Mechanochromic Photonic Polymer for Reversible Image Reveal, 1901878, 1–7. Follow @aurordesign