カーネギーメロン大学で教鞭を取り、HCI(Human Computer Interaction)の研究者でもあるスコット・ハリソン氏が開発した、柔らかい繊維(ウールとウールの混紡糸)から3次元オブジェクトを製造する新しいタイプの3Dプリンターの設計、構成、および使用例を提案した論文を紹介します。
このプリンターは、積層造形技術の実質的な利点、つまり物理オブジェクトの迅速なターンアラウンドプロトタイピング、高度なカスタマイズと構成のサポートなどを、新しいクラスの材料で使用できるようにしたそうです。
この材料は、入ってくる糸の繊維がその下の層の繊維と絡み合ったときに形成されるルーズフェルトの形で、結果として得られるオブジェクトは、ソリッドモデルで指定された幾何学的な形を再現しますが、手編みの素材を思わせるほど、柔軟だそうです。
これにより、通常の硬くて正確なフォームから、柔らかくて不正確なオブジェクトの異なる美学を具現化する新しいフォームセットに3D印刷が拡張され、研究者がインタラクティブデバイスでこのクラスの材料の使用を探索する新しい機能が提供される、と主張しています。
尚、本研究は2014年度のCHI会議(the SIGCHI Conference on Human Factors in Computing Systems)にて報告されたものです。
Follow @aurordesign [1] : Hudson, S. E. (2014, April). Printing teddy bears: a technique for 3D printing of soft interactive objects. In Proceedings of the SIGCHI Conference on Human Factors in Computing Systems (pp. 459-468). ACM.URL : https://dl.acm.org/citation.cfm?id=2557338