Harvard John A. Paulson School of Engineering and Applied Science(SEAS)の研究者は、自律的に移動する3D印刷されたソフトロボットの1つを製作しました。この設計は、長年にわたってソフトロボティクスを悩ませてきたエンジニアリングの課題に対する新しいソリューションである、剛性材料とソフト材料の統合を提案しています。
剛体ロボットの自律性と速度をソフトロボットの適応性と弾力性と組み合わせることができ、かつ製造自体が3D印刷のため、比較的安価で高速、という利点があるそうです。ボディが剛性コアから柔らかい外部に移行する燃焼駆動ロボットを製造することで、弾性率が3桁に及ぶこの剛性勾配により、パフォーマンスも向上したと報告しています。 動画中でもこのロボットが飛ぶ姿が見ることができますが、原理的にはブタンと酸素の燃焼を動力として、飛んでいるそうです。
将来的には、ソフトボディのロボットは狭いスペースに押し込めたり、押しつぶされる可能性のある環境で作業したりできるようになるはずですが、その時の課題である電力伝送に関して、少しソリューションになり得る解を提示したと報告しており、さらにこのロボットでは、材料硬度の変化によって堅牢性も向上したと報告しています。
[1] : Bartlett, N. W., Tolley, M. T., Overvelde, J. T., Weaver, J. C., Mosadegh, B., Bertoldi, K., … & Wood, R. J. (2015). A 3D-printed, functionally graded soft robot powered by combustion. Science, 349(6244), 161-165.URL : https://science.sciencemag.org/content/349/6244/161.full